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マリア・ジョアン・ピリス、最後の日本公演   

ピアニスト マリア・ジョアン・ピリスさんが2018年をもって引退されることを宣言。
最後の日本公演、なんとか川口リリアで行われた公演のチケットをゲット。
聴きにいくことができました。






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(お写真はプログラムより)





この公演はお弟子さんのリリット・グリゴリアンさんとのデュオ。
プログラムはオールモーツァルト。







音源は聴いていたけれど、実際コンサートに行ったのは初めてです。
どうしても生演奏で聴きたくて。







一言で言ったら「感動しかない」









一番心にきたのは、この引退公演、最後のプログラムにお弟子さんとのデュオをもってきたところです。








それぞれのソロ演奏もあったのですが、お弟子さんが弾いている時、舞台上で座ってその演奏を聴いているピリスさんの姿にエレーナ先生が重なり、涙腺崩壊。







まっすぐな姿勢でじっとお弟子さんの演奏を聴いているピリスさん。
どんな想いでいらしたのかなと。







そしてお弟子さんの演奏が終了すると、水を注いで渡してあげるキュートな先生。
会場にアットホームな空気が流れました。







そしてピリスさんの演奏の時はその逆。
お弟子さんが先生の演奏を舞台上で聴いている。
終わると、先生に水を差し出すお弟子さん。
それを飲む先生。






素敵でした。







自分は舞台を引退し、次の世代にバトンを繋いでいく。
そんな姿を目の当たりにした感じです。






連弾の際、演奏前にメガネをかけるピリスさん。
演奏後、メガネを外してお辞儀をするピリスさん。
凛と、自然に舞台に登場する、舞台を後にするピリスさん。







演奏以外のそんな姿もエレーナ先生と重なりました。
短めの髪で背の高さも似ていらして。







演奏で一番印象に残っているのは、音の幅が膨大であること。
音色もしかり
音量もしかり。






これもエレーナ先生の演奏に重なりました。






数え切れないほどの音色。
研ぎ澄まされた弱音と、びっくりするくらい強烈な楽器の鳴り。
打楽器のようなちょっぴり乱暴とも取られるかもしれない鋭い音があるかと思うと、とっても優しく澄んだ穏やかで自然な歌っているかのような美しいメロディーが奏でられたり。






ご一緒している指揮者の先生もよくおっしゃっているのですが






「強い音が出ない人は弱い音は出せない。その幅があるから表現が広がる。」






音量だけでなく全てに通じます。
本当に、ピリスさんのそのレンジの広さ。
私もちょっぴりでもいいから近づきたいです。







そしてびっくりしたのは、椅子の移動など、全てご自身でやっていたこと。





私たちもやることありますし、そのことに関しては何も思っていませんでしたが、まさかピリスさんが!と、会場がどよめいていました笑)







最後に。





街はいろんな音にあふれ、そのガヤガヤの中で時間があっという間に過ぎていく現代の世の中。
たった一台のピアノで、しかもとてもシンプルなモーツァルトの音楽が奏でられている空間で、人々がジーーーっと耳を澄まして聴きいっている絵。







このギャップ。
なんか、脳がこういう時間をすごく必要としていたような気がします。







すごくないですか?







ピアノ一台のシンプルな音に、何百人の人たちがジーーーーット、シズーーーーかに、集中して聴きいるんです。






何度もすみません笑






シンプルな美しさ。
それを感じられる心をなくさないようにしたい。
そう強く思いました。







今生きている私たちが奏でる音楽。
その時しか聴くことのできない貴重な時間。
巨匠と呼ばれる方々のチケットはなかなか入手が難しいのですが。
なんとか時間をつくって足を運んで行きたいです。







演奏後、スタンディングする観客の拍手に何度も応えていたピリスさん。
そんな先生と力強く手を握って一緒にお辞儀するグリゴリアンさん。
きっとピリスさんの背中を追って、グリゴリアンさんはこれからバトンを引き継いでいくことと思います。
引退が悲しいとか、そういう表情ではなく、晴れやかで暖かな自然な笑顔のピリスさんの表情が心に残りました。








余談ですが、この川口リリアでの公演と同じプログラムで本当に最後の日本公演が浜離宮ホールでありました。
が、その公演、プログラムが変更になったそうです。
オールモーツァルトだったプログラム、シューベルトの幻想曲に変わったそうです。
とーーーーーーーっても聴きたかったです。
この曲、私の中では封印しています。
いつか弾きたい。
いつか必ず。






おまけです。
ピリスさんに関するすごいエピソードを見つけました。
これは夢の中の出来事でよく起こっても、現実の世界であるなんて。。。












いろんな想いが交差したコンサート。
最近特に涙脆いです。
そこにいることができて、本当に幸せな時間でした。



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♪♪♪♪♪♪♪♪

今日は小田原で合唱団の強化合宿、その後九州へ移動。

新幹線こだまは小田原から名古屋まで2時間かかりました笑。
そしてのぞみに乗り換え。

だんなさんのお父さまの法事です。
トンボ返りですが、明日は家族でいい時間になりますように。













by chikako-kokachi | 2018-04-29 23:31 | コンサート

舞台で弾き続けるために一番必要なこと   

どんな形であれ(ソロでもアンサンブルでも)本番という舞台でピアノを弾き続けていくために一番必要なことは「メンタル」だと思います。








特に最近そう思います。
もちろんそれと付随して「健康な体」もありますが。









ポイントは「舞台で弾き続けるため」
というところですかね。








お仕事として、お金をいただいて、チケット代金を払ってくださる方々の前で弾くこと、それを一回ではなくずっと続けるというところ。








失敗して「もうダメかもしれない」とか
色々やらかしてしまって「私はピアノに、舞台に向いていないかもしれない」とか
周りを意識しすぎて「私なんかが弾いていていいのだろうか」とか
聴いてくださった方の厳しい言葉が耳に入ってひどく落ち込んだりとか
納得いく演奏ができなくて次に進む勇気が出なかったりとか
etc








実は私はこんなのしょっちゅうです。。。
家ではひどく落ち込んで家族には迷惑かけてばかり。







それでも弾き続けたいか







というところですよね。
失敗を重ねても、次こそはこうしよう、次はもっといい音楽に近づきたい
そうやって、自分の中の想いが奮い立ってくる。







この気持ちがなくなった時に、多分自分はピアノを舞台で弾き続けることをやめないといけないのかな、と思っています。








メンタルを維持するのは決して簡単なことではありません。
舞台での緊張のことだけでなく、生きていると日々いろんなことがあるからです。
当たり前だけれど、いいニュースばかりでなく、時にその逆のニュースもある。
でも本番は日にちが決まっているのでメンタル状態に関係なくやってきます。








昨日、2018年をもって現役を引退されるピリスのコンサートに行ってきました。
書きたいことが沢山あるので、次のブログに書きますが。
お子さんの頃からの長い長い演奏活動。
そこにピリオドを打つ。
その日本公演最後にお弟子さんとのデュオプログラム。
どんな想いでそれを決断したのか。








強靭な、ものすごく芯のある心を持って現役を続けていらしたのだと思います。







スポーツ選手もしかりですね。
40代を過ぎても現役のスキー選手葛西紀明さん。
生徒さんからこんな本を教えてもらいました。




(↑画像をクリックするとアマゾンサイトへリンクします)




「疲れない体」と「折れない心」のつくり方
もうまさにそこですよね!!










昔は舞台で弾くことが夢で
今はこの舞台で弾き続けるために、何をしたらいいのか、考えている。








ポジティブに言ったら「成長しているではないか!」
ということになりますが苦笑








ぶつかった問題点は多様にあり。
中でもこの「メンタル面」は、多くの舞台人の皆様に共感していただける課題のように思います。










1,舞台、本番に向けての「メンタル」=緊張への準備
2,舞台、本番を続けていくための「メンタル」=持続した心の持ち方










この2つのメンタルを、いい音楽のためにも、追っていきたいです。






PS
過去にもメンタルについていくつか書いていました。
特に上記1
舞台、本番に向けての「メンタル」=緊張への準備
に関してが多かったようです。


関連ブログをいくつか挙げておきます。




今は新たなメンタル方面にも目がいきだした、ということでしょう。
これから、持続するためのメンタル維持の記事も書いていけたらと思います。


♪♪♪♪♪♪♪♪



お花は癒しです。
ピリスさんのコンサート記事の後には、「交感神経」と「副交感神経」のことについて書いてみようかな笑
メンタル関係で実感したことを。

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by chikako-kokachi | 2018-04-25 23:48 | 音楽 ピアノ

はるのピアノコンサート vol.4   

4月のはじめ、生徒さん達のおさらい会、はるのピアノコンサートvol.4 を無事終えることができました。






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色々なピアノに触れて欲しい、という思いがあり、毎回会場を固定しないようにしているのですが。
今回は私も初の「紀尾井町サロンホール」
ピアノはスタインウェイでした。
とってもお洒落で素敵な場所でした!








正直、毎週定期的にレッスンすることが難しくなってきて、それぞれの予定を合わせながら月1、2、3回その都度決めていったり、本番前にレッスン回数を増やしていく方法をとったり、臨機応変に対応していただいていました。








こんな状況で本当にいいのだろうか、と思うことも少なくなりません。







ただ、本当にピアノが好きで続けていらっしゃる方々、私と一緒にピアノの時間を過ごしたい、と思って頂ける方々とご一緒できることはとても幸せであり、レッスン時間はむしろ私の日々のパワーの源ともなっております。







自分が弾く現場で演奏を続けることにより、お伝えできることが沢山あると信じて、今後も日々自らがしっかり切磋琢磨し、音楽の楽しさを、時には厳しさも皆さんと共有していけたらと思っております。







この会は自由にピアノを弾く時間として、ピアノが、音楽が、好きな方々に集まっていただき、共にその空間を楽しみたいと思い発足しました。






私はピアノや音楽にラインを引いたり、くくったりすることがあまり好きではありません(笑)







ひたすら、ピアノを楽しみ、上達したいという気持ちを持っている方のバックグランドをよく知り、その方それぞれの音楽活動の手助けができるよう、向上心のお手伝いができるよう心がけています。







というわけで、この会ではいつも様々にピアノと向き合っていらっしゃる方々が登場します。
初舞台の子。
とっても久しぶりの舞台の方。
忙しいお仕事の合間をぬって月1回でもレッスンに通っていらっしゃる方。
海外の先生の指導を受けている子。
大変な部活、勉強と両立してピアノを楽しんでいる子。
プロのピアノ弾きでいらっしゃったり、ピアノの先生でいらっしゃる方。
やむなく他のご予定と重なってしまい欠席されている方もいましたが。
etc...








今年は蓋をかけてみたら






歌あり
家族合奏あり
フルートとのアンサンブルあり
ピアノ演奏以外にも、多くの音楽で満ち溢れていました。






こういうのが「理想」です(笑)
先ほども書きましたが






この会は自由にピアノを弾く時間として、ピアノが、音楽が、好きな方々に集まっていただき、共にその空間を楽しみたいと思いで発足したからです。






音楽がこぼれ落ちそうなほど充満していました。
全て、生徒さんたち、そしてご両親、ご家族の助け、支えのおかげでございます。
体調管理が最悪だった先生はなんとか、この日を迎えることができました。。。
まさかの先生不在も頭をよぎるほどで。。。
ご心配おかけして申し訳ございませんでした。
本当に皆さまに感謝感謝です。








来年は第5回。
また元気にこの会を開催できるよう、願いながら。







みんなの成長に目を細めつつ。
今後の課題も見えつつ(結構厳しい笑)
心から幸せな時間。
本当にありがとうございました!!


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by chikako-kokachi | 2018-04-23 23:58 | ピアノ講師

宇野功芳先生メモリアルコンサート   

先日、2016年6月にお亡くなりになった宇野功芳先生のメモリアルコンサートが終わりました。(すみだトリフォニー小ホール)


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ずっとブログをご覧くださっている皆さまには繰り返しになることもあるかもしれないのですが。。。



2年経って、このメモリアルコンサートを終えて、思った今の想いを綴っておきます。



私が先生と出会ったのは先生が81歳の時。
曲目はなんと昭和歌謡。
ものすごい「美」のこだわりをもって、溢れんばかりの情熱をもって、先生は「芸術」というものを全身で教えてくださいました。
もう言葉ではいい表せないほど沢山。
お亡くなりになるまでの4年間、先生とアンサンブルフィオレッティの皆さまと色々なところで演奏しました。




色々なタイプの指揮者の先生がいらっしゃるけれど、先生は先生の欲しい「世界」に妥協がなく、ちょっと自分の個性を出そうものなら、「ピアニストは黒子のような存在でいてほしい」と諭すようにおっしゃっていました。(黒子の解釈もまた深いのですが)



こんなに自由に弾きたいタイプの自分に務まるのか。。



求められるピアニズムは私が今まで経験してきた世界を超え、先生の芸術像を音にする為に4年間、本当に沢山悩みました。顔にブツブツができるほど、胃がおかしくなるほど大変でしたが、それでもなんとしてでも自分には全くなかった先生の「美の世界」に近づきたかったです。



ご一緒したどのコンサートでも、毎回すすり泣きが聞こえました。
そして一曲終わると拍手だけでなく、ため息とか、思わず口からもれる感想とか、そういった反応が客席から返ってくる、なんとも不思議な空間でした。
義理とかそういうものでなく、このコンサートを心から求めていらっしゃる方がいらしてくださっていたのかな、そう思いました。



たった4年でしたが、あんなに強烈にあんなに独特で妥協のない「芸術」を側で学べたことは、私のピアノ人生の大きな大きな宝物です。



その先生のメモリアルコンサート。
先生はいらっしゃいません。
前奏も間奏も後奏も、ピアノに近づきながら指揮されていた先生がいらっしゃらない。
何故か先生の棒を、手をみただけで、その空間や時間の流れがスッと変わる。
その先生がいらっしゃらないわけです。



とても悩みました。。。



フィオレッティの皆さんと先生とのお時間は16年間。私は4年間。



奏者それぞれの思い出の先生は一人一人違います。
テンポ感一つにしても、ニュアンス一つにしても。
それをどう、何に合わせていくのか。指揮者なしであの繊細な曲の表現を10人でどこまでアンサンブルできるのか。
悩みまくりました。



このコンサートを終えて思ったことがあります。



こうしてものすごい影響をくださった先生の生き様、「芸術」をちゃんと自分の中に成長させていかないといけないということです。



あの頃を思い出して再現していくとか、過去に帰るのではなく、どんどんその感覚を熟成させて、自分の人生と共に成長させていかないといけない、ということです。



これは私の中で確信しました。
音楽は生きていて、ライブのコンサートは生きているものにしか奏でることができないからです。



宇野先生が今回のコンサートを聴いていたら、「僕は君にそんな風に弾いてくれと言っていない」と言われたか、もしくは無言でニヤッとしてくださったか。。。だと思います。



私なんかが先生に出会えたのは奇跡だと思います。この奇跡が奇跡で終わらないよう、時間はかかるし、歩みはゆっくりかもしれないけれど、許されるのであれば、もっともっと「目に見えない世界」を追い求めていきたいと思います。



実は今回、迷いがあまりにひどく、自分の中だけで解決できなくなり前日に恩師に相談しました。恩師のクリアーな一言が、カツを入れてくれました。
もう泣くしかなかったです。



自分の音楽人生、出会えた先生方の背中は本当に大きいです。
音楽だけでなく、生き様からも、ものすごい影響を受けています。
宇野先生がくださったお手紙に「村田智佳子は世界中に自分一人しか居ません、というピアニストになってください。」とありました。
今の自分には恐れ多いけれど、そういうものを目指して日々経験を積み重ねていきたいと思います。




やっと2年経って冷静に先生との時間を振り返ることができました。
もっと教えて欲しいことが沢山あったけれど、あとは自分次第。
そう思ったコンサートの日でした。



終わった瞬間、あ〜終わって良かったよ。。。と心から、心からホッとしました。

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※宇野先生との思い出は過去のこのブログにまとめてありました↓


by chikako-kokachi | 2018-04-22 08:21 | 過去のコンサート

【ピアノの探求】「芸術」と「テクニック」の関係について   

フィギュアスケートの羽生選手が「芸術」と「テクニック」の関係について、素晴らしい言葉でインタビューに答えていらっしゃいました。







ずっとブログに書きたいと思っていました。






どんなにテクニックがあっても芸術性がなかったらどうのこうのとか
芸術性があれば、テクニックは後からついてくるとか
なんか、テクニックだけのピアニストを色々言ったり
逆に、芸術性はあるんだけどね。。。ということも聞いたり。







世の中いろんな考えで溢れていますが、私はもうこの羽生選手の言葉、そのままそっくりその通りだと考えます。







正しいテクニック、土台のしっかりした基礎がないと、「芸術」を表現することはできない。
難しいテクニックがあるからこその「芸術」も存在する。







特にプロであるなれば。
特にプロになりたいのであれば。








が、一点だけ付け加えさせていただくと。
どこに重きを置きたいかはもちろん人それぞれです。
この意見が全てではありません、ということです。
誰がなんと言おうと、自分はこう思う、という想いがあるなればそれはそれでいいと思う。








下記、インタビュー動画の羽生選手の言葉、そのまま文字にしてみました。







インタビューという、ふいの質問に、こんなに丁寧に言葉を選び、分かりやすく核心をついて答えている姿。
心からかっこいいと思います。










Qジャンプにおける点数の決め方と芸術性とのバランスについて


バレエとか 例えばミュージカルもそうですけど、「芸術」というのは明らかに正しい技術、徹底された基礎 によって裏付けされた 表現力 芸術であって それが足りないと「芸術」にならないと僕は思っています。だからこそ 僕はジャンプをやる際 ステップをやる際 スピンをやる際 全てにおいて正しい技術を使い、そしてそれを「芸術」として 見せることが一番大切なことだと思っているので 僕は難しいジャンプを跳びつつ それが やっぱり それがあるからこそ「芸術」が成り立っているんだな というようなジャンプを これからもしていきたいな という風に思います。



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by chikako-kokachi | 2018-04-15 23:20 | ピアノ講師

【本】今自分に必要な本に出会う。道を失いかけているあなたへ。〜私は牙のある画家になりたい。   

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2年くらい前に、画家の小松美羽さんを知り、ファンになりました。
その絵に感動したり、言葉に感銘を受けたりしていました。






その美羽さんが本を出版されたということで、早速購入したのですが。
素晴らしく心に響きました。







買い物に行って、なんか分からないけれど、この洋服に惹かれる、ピンとくる、とか。
今日の夕食はこれが食べたい、とか。
初めてお会いしたのにそんな気がしない、とか。
有名、無名に関わらず、この人の音楽が、理由なく好きだとか。





理由はないけれど、心が惹かれる。





そんな感覚、ありますよね。笑




まさにこのタイミング。
この本と共鳴しました。
(と、勝手に思っているだけかもしれませんが。)





何かにくじけそうになっている方!
道を失いかけていらっしゃる方!
諦めたくない方!





そんな方々の大きな支えになりそうな本です。







二つほど。
自分の気づきを抽象的にですがまとめておきます。






この本には、少しスピリチュアルなお話があります。
私はそういうものを否定するでも肯定するでもありません。
今までも、そしてきっとこれからも。





でも、それが何か分からないけれど、そういう目に見えないパワーって音楽の中にもあるな、と経験から感じています。





そして、この本を読んで思いました。





無理やり創り込んだり、苦しみ抜いて悩み抜いて音にするより、もっと向き合う場所、感じる部分を変化させていったら、バリヤーが解けて、より音楽そのままの姿を音にすることができるようになるのかな、と。






次のステップへ進もうとしている自分の今と、重なりあうところがあるな、と強く思いました。
言葉にするのが難しいのですが。
この感覚を大事にしていったら、もう一歩先の世界が開けてきそうな予感がしています。






ガムシャラに進み続ける時間から、悩みぬく時間から、もっと解放された、もっと自然な音楽の姿へ。
自分が一生懸命になるだけでなく、もっと音楽の側からのエネルギーに向き合うこと。





さらに変なコになりそうですが笑
でも、この感覚、ピンときています。






もう一つは。
人との出会いです。
これはもう、お互いがお互いを呼び寄せているとしか思えない。
ひたすら諦めずに、後ろ向きになったりしながら、つまづきながら、それでもなんとか前を向こうと、歩もうと生きていると、ふと、そこに人との出会いが奇跡のようにつながるということ。





この本を読んでいてもそんな話題だらけだし、私の少ない経験からも、その通りだ、と自信を持って言えることです。






共感できることが多すぎで、数回電車で泣きました。
いつものように、残しておきたいフレーズを下記に並べておきます。







♪♪♪♪♪♪♪

魂が共鳴している人は。何がいいのかもわからずに、ただ作品を見つめていることもある。
(45ページ)
※絵にはもちろん、音楽にもありますね。





魂は成長する。聖なるもの、見えない世界とのつながりに想いを馳せれば馳せるほど、魂が成長する感覚が確かにあるから筆をとる。
私は、アートに特別な関心がない人や、普段は美術館に行かないという人にも、自分の作品を見てもらいたい。
なぜなら、魂を持たない人など、一人もいないから。
(45ページ)
※音楽もまさに同じだと思います。





「誰がなんと言おうと、どんどん行きなさい」
(97ページ)


私は家のインテリアとして映える、綺麗な絵を描いているわけじゃない。差別がなく魂が解放される、見えない世界を表現したいのだ。(108ページ)




日本の美大はアートを仕事にして食べていく方法を教えない。技術的なことはしっかり学べるけれど、画家になって活躍したいという夢を抱く学生は、アドバイスらしいアドバイスが誰からももらえないのではないか。(104ページ)
※音楽でもこれは重要。切実な問題。ここをいかに学生のうちから考えるかで、その先の未来は変わってくると思います。





先入観だけで人を分類しない方がいい。人も自分も、決めつけない方がいい。縁はどこからつながるかわからないし、魂レベルで見たら、みんな同じだと思うから。(110ページ)
※本の中で小松さんの死生観がよく表現されています。魂レベルではみんな一緒。その通りですよね。





「画家なら人を見ろ。人の生きざまを見て、感じたことを絵に描け」
「食費を削ってでも画材を買え」(118ページ)
※こういうことを言ってくださる人に出会えたこと。こういう人との出会いで人は成長していく、そう思います。





「神を表現するのに、神さまをそのまま描く必要はないと思います。」(小松さんの言葉 120ページ)



これから私は、見えない世界そのものを描くのではなく、私の絵を通して、みんなに見えない世界を見てもらうためだ。私の絵という、自分だけのちっぽけな心を超えた、大きな世界を知ってもらうのだ。私の絵は、みんなのための道具になる。(121ページ)
※すごい言葉。。






一つ階段をあがったら、すぐに次の段に行けるわけではない。
同じ段で足踏みしているのに、ちゃんと上っていると勘違いすることもある。
次の段が見つからなくて、途方に暮れることもある。
(124ページ)
※そんなことばかりであります苦笑






「版画家ではなく、アーティストになれ!」(130ページ)
※こんなことを言ってくださる方が側にいらっしゃる。この言葉、えらく心にきました。ピアニストではなく、アーティストでありたい自分の心を見つめなおしました。






私は作品に関わる人が、風土が、文化が、どういうものかを感じたい。ただ絵を描くのではない。そこにどんな祈りがあるかを受け取り、作品として描き出すことが私の役割だ。(154ページ)
※ピアノもそうですよね。ただ弾くだけでない。もっともっと奥がある。






「見える世界より見えない世界が大切だ」と思ってきた私だけれど、新しい挑戦で、楽しかった。(中略)
作風というのは、進化につれて変わっていくだろう。(162ページ)
※本当に、年齢とともに何かが変化している。生きているっていうことですよね。






一つ階段をあがったら、すぐに次の段に行けるわけではないと、この章の初めに書いた。だが、私は気づいたことがある。
次の段が見えていても見えていなくても、上り続けなければ、次のステージにはたどり着けない。
あなたが今、階段を上っているのなら、どうか上り続けてほしい。(170ページ)
※少し前に書き留めた箇所の対の箇所。この言葉を私も胸に強く刻みたい。






私自身、熱く戦いたい。謙虚でありたいが、意味のない謙遜はしない。
私は牙がある画家になりたい。(188ページ)
※一番心にきた言葉です。






「世の中には、小松さんより、絵のうまい人はいくらでもいる。でも、あなたの作品はそれを差し置いてユニークであり迫力があります。(中略)『ピカソがピカソであるように、小松は誰が見ても小松だ。』あなたの作品は、紛れもなくあなたそのものなんです」(195ページ)
※音楽にも通じる。紛れもなくそのひとの音楽。そういう一人になりたい。この後に続く文章も素晴らしかった。






メディアの露出を始めは快く思っていなかった。それがメディアというのも様々な人に作品を見てもらうためにの大切なツールだと捉えており、心から感謝している。(201ページ)
※作品よりも、TVなどに露出が増えるにつれ、自分そのものが注目されていることが嫌だった小松さんが、今ではそれに感謝している。それに繋がって画家の生き方に関して、面白いことをおっしゃっていました。長すぎてかけませんが。186ページあたりがとても面白かったです。今を大事にされている。





つまり、これからの人生は、人としてどう成長し、どう生きるかが、ますます重要になってくるのだ。
「あいつは、また面白いことをしている」と何歳になっても思ってもらえるような生き方をしたいと思っている。(202ページ)
※まさにその通りです。






「俺はお前のプロデューサーだ。プロデューサーは『いい』と思ったものを心の底から信じる。信じたものに本気になる。本気になって『これがいい!』という伝染病を広める。だから、プロデューサーってのは職業じゃない、仕事でもない。役割であり、使命なんだ。結果としてビジネスがが成立した時に仕事になって、人から『プロデューサー』と初めて言われるようになる。」(205ページ)
※高橋プロデューサーさんとの出会いの場面から、衝撃でした。出会うべくして出会ったお二人なのかもしれません。この言葉に目が滲みました。どれだけの信頼の上で成り立っている関係なのだろうかと。






自分が描いていて楽しいから、それだけの理由で無心に描いているし、他人の評価はどうでもいいと言う人もいる。私もそういう時期があったから否定するつもりはない。ただ、今の私は役割をまっとうすべく、人に見てもらうために絵を描いているから、たくさんの人に強い関心を持ってほしい。(206ページ)
※音楽にも色々な考え方がある。どこに到達したいかは時とともに変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。それでいいのだと思う。





お姉ちゃん、絵が変わったんだよ。昔のお姉ちゃんの絵は『みんなに知ってもらいたい』とか、自分を出すエゴみたいなところがあったけど、今は違う。お姉ちゃんの絵を見ていると、神社にきているみたいな感じがする。(211ページ)
※小さな頃からお姉さんの絵を見てきた妹さんの言葉。ものすごい。妹さんの感受性も。





成功とは、「成功するまでただひたすら淡々とやり続ける」ということなのだ。(215ページ)
※最近この言葉によく出会います。




肉体の快楽はお金が解決するかもしれないけれど、その肉体には限界がある。だからこそ魂を大切に考えていくことを、あなたに届けと祈り狛犬を描く。絵が魂の薬になるように。(224ページ)
※芸術と魂は切っても切れない何かで繋がっている。だからこそ、人が誕生してからずっと、そういうものが側にあったのだと思います。





192ページから196ページあたりではチームプレーについての記述が。
人の絆の強さが全面に出ています。
一人じゃできないことを、強い信頼を持ってして集まったチーム力で、ものすごい力を発揮できること。


♪♪♪♪♪♪♪


小松さんが昔座右の銘にしていた言葉が、この1つ前のブログにも書いた、茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」



その偶然にもびっくりしながら。
(この一つ前のブログはこの本を読み終えた後書きました。というかこの本を読んで、昔自分が書いたブログをもう一度見直したのでした)




そしてこれからの座右の銘は、最後にご自身の言葉でまとめていらっしゃいます。
深く、思い溢れるご自身への叱咤。
言葉に力がみなぎっていました。




この本に今出会えたこと、今の私には必要なことだったのかもしれません。




世界の中で自分の役割を見つける 小松美羽著
(気になるかたは↓クリックするとリンクします)



by chikako-kokachi | 2018-04-14 22:49 | 本、映画、絵

今の気持ち   

桜が思いきり咲きほこり、そして散ってしまいましたね。
街を歩いていると、ツツジが咲き始めていて。
季節の移り変わりを感じます。





怒涛のように3月が過ぎ。
新しい年度もスタートしました。
続く本番の中で、色々なことが起こり、先週半ば、久しぶりに動けなくなりました。
ご迷惑をおかけしてしてしまった合唱団、そしてレッスンの皆さんには本当に申し訳ございませんでした。






2日間寝込みまして、今週はやっとレギュラーのみのお仕事となり、ゆっくりスタートしています。
なんと先週末には生徒さんのおさらい会(発表会)もあり。
まさかの先生不在。。。
と笑えない出来事になりそうでしたが、なんとか無事終えることができました。





3月4月の本番、そしておさらい会で思ったことは、またまとめてブログに蘇りしていきます。
そして、素晴らしい本にも出会いました。
怒涛の日々の中で学んだこと、今までの経験、ここ最近の悲しいお知らせのこと。
書きたいことは山ほどあって。
いつも気持ちはこぼれ落ちそうです笑





音楽を仕事にすることについても自分の考えが見えてきました。
芸術と生活と、この二つに関するいつも感じる矛盾。






自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ






以前、茨きのり子さんのこの詩に衝撃を受けてから、心の奥でずっと唱えているものです。






うまくいかないこと、いらいらすることを他の何かのせいにするな。
自分の感受性くらい自分で守らないと。
そんなことをこの詩は教えてくれました。










今、音楽がお仕事になっているけれど、決して仕事のために音楽をやっているのではない。




音楽をしたくて、音楽をしている。




もちろんお仕事だから、大きな責任がある。
相手のニーズにも応えていかないといけない。





でもやっぱり私は私の信じる音楽、私が感じる音楽をなくしたらいけない。





謙虚にアドバイスを聞くことは大事。
要望に沿うような音楽ができないのはプロとしてただの実力不足である、と認識している。
ただ、自分がいいと思うものまで曲げる必要はないし、思っていることに蓋をしすぎることもないはずである。
それはただ、誰かとぶつかることを恐れたり、自分が嫌われるのが嫌なだけで、自分の大切なものを無視して世間体を気にしているだけである。






自分の体を痛めつけるように、自分の音楽まで亡くしてはいけない。
それは自己中心とはまたちょっと違う。
(周りから見たらその違いは分からないかもしれませんが)





音楽は生きているものだから。
自分が感じる音楽を失ってはいけない。





私にとって音楽は仕事であるけれど、その前に私の一部であることを今の想いとして書き留めておきたいと思いました。






血圧が上がらず、脱水状態になった時、歩くことができなくなりました。
いつも早歩きの自分が、ゆっくりと休みながら、誰かに支えられながらでないと歩けなくなった。





体も自分で守ってあげないと。
そして、心もです。
そして1人では生きていけないことも、いつも誰かに支えられていることも忘れてはいけない。






大層な話になってしまいましたが。
多分、今の本心。





次回、今出会うべくして出会った本をご紹介します。
本当に。
心の底からこの本に感銘を受けることができたのは、今の自分だからだと思います。
早すぎても遅すぎてもこんなに響かなかったと思います。





ちなみに今日はなんだか偉そうにこんなブログを書いてしまいましたが。
自分の音楽に自信満々かと言ったら、全く全く逆です。
でも、続けたいから。
これからも色んな方との音楽を通して、成長していきたいから。
だから心にも正直でありたい、そう思って書き留めたまでです。
甘えるのでなく、むしろもっとストイックでいい。





やっぱりブログは私のお家のようなところです。
少し遅くなりましたが、今日は桜のお写真です。
良い一日を!

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by chikako-kokachi | 2018-04-12 08:25 | その他

【レッスンに関するお知らせ】   

このブログにご訪問くださいました皆様へ

レッスンのお問い合わせ、ありがとうございます。
お陰さまで、レッスン可能な枠がすべて埋まっております。(2018年4月現在)

演奏活動の準備、また一人一人の生徒さんとしっかり向き合うには、ご一緒できる生徒さんの人数に限りがでてきてしまいます。本当に申し訳ございません。ご理解のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。



2018年4月村田智佳子

by chikako-kokachi | 2018-04-01 01:20 | レッスンに関して