<   2017年 11月 ( 3 )   > この月の画像一覧   

ロシアメソッドについて恩師との会話、今後の日本のピアノ界   

ロシアメソッドについて、以前こんな記事を書きました







とてもアバウトです。
こんな表現力しかない自分にがっかりですが。苦笑




モスクワ留学を経て、モスクワで色んなコンサートを聴いて、モスクワでレッスンを拝聴して、通訳として何人かの先生とご一緒して、今回ロシアに来て思うのは、ロシアだって「色々だ」ということ。





昨日、モスクワ時代に師事していたウラジーミル・トロップ先生とお会いでき、お話できました。
会話の中で、ロシアメソッドの話が出ました。
以前、通訳したレベデフ先生も、同じことをおっしゃっていました。





ロシアと日本の違い(他の国もそうかもしれませんが)の大きなところは、




小さな頃から、ピアノを習う、音楽を学ぶということにおけるシステム、カリキュラムがしっかりしている




ということでした。




日本には、国レベルで、そういうシステムがないですよね、ということです。
まずは個人レベルでも、そのシステムを日本に作ることはできないのだろうか?




私が知らないだけで、個々にそういうことを研究され、個人的にメソッドを確立されている先生は何人もいらっしゃるのかもしれません。
でも、もっと大きな組織でそれを可能にすることは困難なのだろうか。。
と思ったり。




そしてロシアの音楽事情も色々と変化をしているようです。
であれば、ロシアの黄金期(?)を肌で感じていらっしゃる世代の先生方の存在はとても貴重で、その芸術性をなんとか繋いでいくことはできないだろうか、と思うわけです。




トロップ先生はおっしゃいました。




イグムノフも、ネイガウスも、グリンベルクも、皆、一流の音楽であり、素晴らしい指導者でもあったと。



まさに、先生もそうです。
コンサート活動を続けながら、多くの学生さんを育てていらっしゃいます。
演奏活動と教授活動、どちらも大切に活動されている。
それがどれだけ大変なことか。
そんな方々が代々ロシアのメソッドを繋いでいったのだと思うのです。




今、日本のピアノ界は随分変化してきています。
色んな先生がそれぞれに研究され、それをネットで発信して、私が昔習っていた頃とは時代が変化しています。




50年後、日本のピアノ界はどうなってるのでしょうか?
色んな常識が覆され、新たな教材が生まれ、新たな指導法が編み出され、多分、さらに多くの変化を遂げてくると思います。





人が生きているということは、より良い方向を目指して研究を重ね、進化していきたいと望むこと。
そうであることは当然の人の特性かと思いますが。




決してメソット対立でなく、一番大事なのは「音楽」であること。
そして人が人に繋いでいくこと。





そんなことを考えました。




エレーナ先生のお墓まいりにも無事行けました。
先生の音楽をなんとか、繋いでいきたい。
何をすべきなのか、しっかり考える時間を大切にしていきたいです。
情報に左右されず、自分の目で見て、肌で感じて、実際に触れることを大事にしたいです。
先生、ちょっぴりで大丈夫ですので見守っていてください。

b0162238_16560226.jpg

今の自分にとってモスクワは、頭の中を整頓するのに、とても貴重な場所になっています。






by chikako-kokachi | 2017-11-24 14:10 | ロシアメソッド

先生の存在   

時差のせいか、夜は22時に眠くなり、朝は5時くらいに目が覚めます。
モスクワ、灰色の空、たまに雪がちらついています。
b0162238_16015569.jpg
暗い空が「らしい」です。




モスクワ音楽院付属中央音楽学校(ЦМШ)へ行きました。
約2年くらい通訳としてお世話になった先生のバイオリンレッスン。
久しぶりに先生お会いできて本当に嬉しかったです。



先生の存在について、今日は書いていこうと思います。



何度も書いていますが、その存在は大きなものです。
先生の持っている世界が、そのまま習っている方に染み込んでいく。
先生の芸術感が、勉強している生徒さんの世界感を広げてくれる。




ただ、コンサートと一緒で、教える方も教わる方も(演奏者も聴き手も)、どちらにもその空気や深さを「感じる心」がないと、伝わるものも伝わらなかったり、誤解されてしまったり、いろんな問題が起こってくる。




「感じる心」というは、技術的なことだけでなく、表に出ていることだけでなく、その内側に存在するもの、表には出てこない域にあるように思う。




この心の向きが似ている方向にあると、生徒さんへの「染み込み」「浸透値」が早く、深くなってくる気がします。




音楽の世界で教わることの一つに、もちろん【テクニック】があります。




これはピアノを習い始めた頃から、徐々に積み重ねられていくもの。
その子の成長を見ながら、その時に必要なことを考えて先生達は進めていく。
その過程がすごく大事だな、と通訳していて気がつきました。





素晴らしい指導者は経験から得た感性で、それを確実に積み重ねてくださる。
ただし、生徒さんもきちんとその先生と向き合い、音楽と向き合っている場合に限る。
双方のプラスが掛け算されていくように、いい方向に導かれているように思う。




(このテクニックには、ただ指が動くだけでなく、体の使い方(腕、背中、体幹、その他色々)も含まれると思います。)




この分野(?)に関しては、今の時代、科学の発展とともに、研究に研究が重ねられ、私たちはネットを調べれば、いろんな勉強をされている先生達の考えや、出版された本から、多くの知識を得ることができるし、セミナーに行って実際に体験したり、レッスンに行って実際にその専門の先生に習うこともできる。




今の時代、本当に自由になりました。




(ただし、情報が莫大なので、どの情報を信じて、どの情報を選択するかは、それを選ぶ方の責任であり、そこが怖いところだな、と思うのです。)




そしてもう一つ、【芸術性】




これは、ネットに情報がありますでしょうか。
著名な音楽家の演奏を動画で聴くことはできるかもしれないし、ドキュメンタリーなどの映像から学ぶこともできるかもしれないし、素晴らしいコンサートではそれを感じることができるかもしれませんが。




この【芸術性】においては、言葉で説明できず、その先生の演奏を常に側で触れ、耳で感じ、体で感じ、それを自分で試行錯誤しながらああでもない、こうでもない、と時間をかけて考え、悩み、もちろんレッスン以外の全てのものからも影響を受けながら、少しずつ習得していくしか方法がないように思います。





こうやって体を使ったら再現できる。
とか。
こうやって楽譜を読んでその音を弾いたら完成。
とか。




そういう単純なことでなく。
まさに、人が人に繋いでいく。
効率よく時間をかけずに習得する、という今この時代に支持されている世の中の常識ではなく、時に遠回りをしながら、時間を使って悩んだり、時間をかけて自分の中に落とし込んでいくことが必要な気がします。




先生の【芸術】に触れ、感性を磨く。




そのためには「効率」とか、今すぐの「結果」とか、そういう考えはナンセンスなのではないかな、と思います。




人と人が向き合うこと、己と向き合うことでしか、繋いでいけない感性、芸術性。




今回の滞在で、お世話になった先生のレッスンを見ていて、今までもそう思っていたけれど、さらにその気持ちを強くしました。
実際にあのようなレッスンをできる先生って世界にどのくらいいらっしゃるのだろう。
時間が刻まれるような音楽でなく、時間に溶け込んでいくような音楽をレッスンで模範演奏してくれる先生ってどのくらいいらっしゃるのだろう。




【テクニック】を教えてくださる先生は沢山いらっしゃるかもしれないけれど、【芸術性】は、どうしたらもっともっと学んでいけるのだろう。
そんなことを考えているのも、素晴らしく心打たれるレッスンに触れたからでしょう。




先生の存在




一度じっくり考えてみると色んな糸がつながっていくかもしれません。




最後に、今回のレッスンで心に響いた言葉を2つ。
そう。
素晴らしい先生は、なぜか心にズシンと残る名言をレッスン中いくつかおっしゃいます。
その言葉が響くかどうかは、習っている人の心の状態にも左右されるのかもしれませんが。
もしくは、誰かには響いて、誰かには響かないかもしれませんが。





Медленно но нужно доведение.
ゆっくりでも、動きをもって


もう本当にその通り。
ゆっくりだからこそ難しいけれど。
そうおっしゃって実演してくださる。
それを聴いただけで、その言葉の意味、価値が何倍にも膨れ上がります。




На сомом деле не кто не понимает что-такое 'музыка'
「音楽」とは何なのか、結局のところ誰にも理解できないものなのだろう。


深いですよね。。
先生のバイオリン、生きてるんです、音楽が。

b0162238_15590305.jpg


by chikako-kokachi | 2017-11-23 16:06 | ロシア語通訳

Moscow   

ご無沙汰しております!


モスクワに到着しました。


メッセージ、ラインが通じなくなります。
もし緊急の場合は、メッセンジャーかPCメールにお願いたしますm(__)m


(ロシアでのラインに規制が入ったこと、知らなかったです。。)


気温は現在2、3度。
数日の間で、やるべきこと、できたらと思います。


取り急ぎご報告までに!







by chikako-kokachi | 2017-11-21 02:40 | ロシア語通訳