【ロシア語通訳】通訳をする時に大事だと思っていること〜@太田国際音楽セミナー
2017年 10月 17日
6日間のロシア語通訳、無事に(?)終わり東京に戻っております。
すぐ本番があったりで、なかなか更新できなかったのですが、やっとブログを開きました。
一言
充実、充実、充実の日々でした。
前半3日間はコンサートに向けての通訳。
想ったことを前のブログに書いています。
そして後半3日間はマスタークラス。
受講生の皆さんの真剣な様子をそばで見ていて、大きな刺激をいただきました。
こんなに真面目に、こんなに一生懸命音楽に向き合っている方々が沢山いらっしゃる。
こちらもきちんと先生のおっしゃることをお伝えしたい想いで緊張しましたし、頭がフル回転していました。
毎晩、レッスンが終わると頭から煙の気分でした。
私も、何回か、海外からいらっしゃる先生の公開マスタークラスやセミナーのような会に行ったことがあります。
そこで思ったのが
通訳、とても大事
ということ。
当たり前すぎてすみません。
今回連日通訳していて、ポイントとしてこんなことが大切だな、と思ったことが三つ。
特に1つ目、大切ですかね。
1、一語一語全て理解できるだけでなく、先生のおっしゃったことをどう日本語にして、繋がりの中で理解していただくように訳せるか
同じ単語一つでも、場面によって、こう訳したり、ああ訳したりすることができます。
よりその方に伝わるためにはどの日本語を選択すべきか。
年齢や状況によっても違いますし、その時先生がどのようなスピード感でいらっしゃるか、もし流れのまま次に進みたい時には、その場で長々訳すのでなく、その場は短めにまとめて、後で少し追加する、なども大切になってきます。
というわけで
2、先生のリズムを大事にする
そしてもちろん
3、受講されている方の反応に敏感になる
良く分からない時には、皆さんそんな目線をくださいます。
もう一度、別の言い方で同じことをお伝えする。
付け足しとして
・声のトーンを落ち着かせよう
・滑舌よく
・マイクとの距離
なども気をつけました。
・話すテンポ
に関しては、ゆっくり話すのがいいだけでなく、上記でも述べたように先生のテンポに合わせた方がいい場合もあると感じます。
こういうことは経験を重ねていく中で学んでいくものだ、と思いました。
ただ机の上だけでロシア語の勉強をするだけではないのです。
もっと言ったら、ピアノレッスンの通訳であれば、音楽用語、また楽譜の知識、曲の知識、そのほか、曲の成り立ちなど、専門的な知識も磨いていかないといけない。
朝から晩まで通訳していると、先生の教授法(と言ったら大げさかもしれませんが!)の大きな筋のようなものが少し見えてきた気がします。その先生の言いたいことを察する能力も大事ですね。
ご一緒している間に、エレーナ先生を思い出す瞬間がありました。
特に
楽譜の読み方
共通するものがありました。
とにかく、とっっっても勉強になりました。
ロシア語の勉強だけでなく、ピアノレッスンの導き方、曲への解釈なども。
そして、楽屋での会話もとても充実でした。
色々な会話をしました。
奏法のこと、ロシアのピアノ教育システムについて、など。
言葉だけではとても正しくその会話の内容をお伝えすることができませんので、ここで明言することは避けます。
もしどこかで機会があれば別の記事で書くかもしれません。
そしてそして、レベデフ先生のお人柄が素晴らしかったです。
ご一緒していて、なぜか、とても家族のような近しい方のような、そんな感覚になりました。
あったかくて。。。
色んな話ができたからかな。
最終日は寂しさでいっぱいでした。
こんな感覚。
エレーナ先生が会わせてくださったのかな。。。
引き続きロシア語の勉強は続けていきます。
将来、AIの時代がさらに進んだら、通訳はいらなくなるかもしれません。
でも、人が人を通して伝えられる言葉には、人にしかでできない伝え方があると思うのです。
そんなことをAIの記事を読みながら思ったのでした。
最後になってしまいましたが、
このセミナーは20年もの間毎年開催されている太田国際音楽セミナーです。
セミナーは続き、14日にレセプションがあり、閉会。
20年もの間、このようなセミナーを続けていらっしゃるセミナー実行委員会の先生方、会長さん、そしてこのセミナーを全面的に応援してくださっている太田市の皆さん。その熱い情熱に感動です。
20年目の今年、セミナー会場は市の協力により、太田市の市民会館ホールになりました。
これも全て、実行委員会実行委員会の先生方の情熱からくるものだと思います。
太田市の市民ホールはなんと、この秋にこけら落としがあったばかりの新しいホール。
新しい匂いがしました。
ホールには2台のフルコン。
そこでレッスンがあるわけです。
素晴らしい環境です!
とっても居心地の良い空間を作ってくださった実行委員の先生方、ありがとうございました。
本当にたくさんお世話になりました。
音楽は人の情熱で受け継がれていくものだ。
そう感じました。
こんな貴重な経験、学びに感謝です。
そして理解のある旦那さまにも心からありがとうです。
またどこかで通訳の機会がありますよう。
その日まで、パワーアップをはかります!!
by chikako-kokachi
| 2017-10-17 23:58
| ロシア語通訳